実はWebサイト制作より重要! Webサイトの更新・運用、コンテンツ更新について制作前から考えておくべきこと
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Webサイト制作は、運用やコンテンツ更新についてあらかじめ考えておくことが重要です。
せっかく制作したサイトも、放置したままだと価値が下がってしまいます。
そこで、サイト更新を自社で簡単に運用ができるようにCMS(Content Management System コンテンツ管理システム)を導入したいというご担当者様もおられるでしょう。
そもそも、なぜWebサイトの更新が必要とされるのでしょうか?また、運用を行っていく上で必要とされるものは何でしょうか?
ここでは、Webサイトの運用についてはもちろん、コンテンツ更新の重要性とさまざまな付加価値についてご紹介します。
また、サイト更新する手段における内製、外注それぞれのメリット・デメリットもご紹介します。
このページを読み終わる頃には、コンテンツ更新が必要な理由、自社に合ったWebサイト運用方法についてのおおまかな知識を身につけることが可能になるでしょう。
目次
Webサイトの更新の必要性とは【更新方法・サイト制作会社の相場】
まず、Webサイトの更新の必要性について、お話していきましょう。
更新はなぜ必要?デザインや情報を見直して新鮮な情報を発信
そもそも、なぜWebサイトは一度制作したら終わりではなく、更新し続けなければいけないのでしょうか。
例を挙げて、説明していきましょう。
デザインの変更
いつ訪問してもデザインが変わらないサイトだと、見慣れてしまい飽きてしまいませんか?
背景や色、写真などを変えることで新鮮味が増し、再訪されやすくなります。
情報や紹介の更新
特にトレンド情報を掲載している場合は、情報や紹介など、こまめな更新が必要になります。
会社内で行ったイベント、新しいサービスといった情報を逐一発信することで認知度が高まります。
また、スマートフォンの普及により、ブログやFacebook・Twitterなどの各SNSの利用者が年々増加しています。サイトのコンテンツにブログ機能を付けサイトの更新を行ったり、各SNSで情報をアップもしくはシェアする機能を利用したりすると、より多くのユーザーにサイトの存在を知らせることが可能です。
掲載商品の変更
通販サイト、自社商品の紹介している場合は、掲載商品を定期的に入れ替えましょう。いつ見ても同じ商品しかない、という状態ではリピーターが減ってしまいます。商品を入れ替えることで、ユーザーにもワクワク感を与え続けることが可能です。
分かりにくい場合は、実店舗を想像してみるといいでしょう。
実店舗では、集客のために新しいチラシの貼り替え、旬に合わせた商品の陳列の工夫などを絶えず行っています。また、数年経てば内装や外装を新しいものにすることもあるでしょう。
基本的に、集客という観点ではWebサイト運営も実店舗の運営と似ています。
もし、きちんと集客をしたい、サイトの再訪者を増やし収益化したいというのであれば、こまめな更新は必須といえるのです。
更新する方法は?内製・外注それぞれのメリット・デメリット
Webサイトを更新するには、自社で行う内製と、制作会社に委託する外注があります。
外注するメリットとデメリット
まず、制作会社に外注する場合のメリットは、クオリティが高いことが特徴です。
仕上がりが美しく、使いやすいサイトができあがります。
また、時間や手間が取られるという問題もなくなります。サイト制作に詳しい自社の社員が退職してしまった場合にサイト運用ができないというトラブルも無縁です。
デメリットは、外注のコストがかかるという点です。
MERIT -メリット-
- クオリティが高い
- 時間や手間が取られるという問題がない
- サイト制作に詳しい自社の社員が退職してしまった場合にサイト運用ができないというトラブルがない
DEMERIT -デメリット-
- 外注のコストがかかる
内製のメリット・デメリット
内製のメリットは外注のデメリットの裏返しでもありますが、コストが人件費以外かからないということでしょう。また、今日あったことを今日更新するなど、すぐに更新したいときはとても便利です。
デメリットとしては、Webサイトの管理・更新部署がない場合、他の業務の妨げになってしまうことがあります。さらに、Webの世界は日進月歩なので、他の業務も兼ねている社員の場合、スキル習得が難しいかもしれません。
MERIT -メリット-
- コストが人件費以外かからない
DEMERIT -デメリット-
- Webサイトの管理・更新部署がない場合、他の業務の妨げになってしまう
このように、内製と外注にはそれぞれにメリットとデメリットがあります。自社に合った更新方法を選ぶことが重要です。
Web制作会社委託の相場は?制作のみ、CMS構築・導入、サーバー・ドメイン管理費、コンテンツ運用など
Webサイトの制作料金は、おおよそ「人件費」と「ノウハウ」で決まっています。安さを売りにする制作会社もありますが、あまりにも相場とかけ離れて安価な制作会社は、個人事業主が副業で行っていてスキルが低い場合もあり、注意が必要です。大体の相場をご紹介します。
制作規模 | 制作費用 | 制作期間 |
---|---|---|
15ページ程度のサイト | 30~100万円 | 1~3カ月程度 |
数百ページの大規模なサイト | 300~1000万円以上 | 半年から1年 |
ECサイト制作 | 50〜250万円程度 | ページ数によるが、2カ月~大規模であれば半年 |
スマホ対応 | 25万円程度 | サイト制作に含む |
CMS導入 | 20〜30万円程度 | |
CMS構築カスタマイズ | 10〜50万円程度 | |
CMSテーマ作成 | 10〜25万円程度 | |
既存システムの改修のための事前調査 | 4万円程度 | |
運用・保守(サーバー・ドメイン管理含む) | 5,000円~5万円程度 | 制作終了後、継続して発生 |
見積もりを取るときは、必ず複数の制作会社にコンタクトを取ってください。
現在では、さまざまなツールを使って制作を行うため、サイトの規模が大きくても半年程度の納期で仕上げる制作会社が多いようです。納期が短すぎる、長すぎるのは考えものです。相場の費用、期間を外れない制作会社を選んでください。
Webサイトの運営や更新は?【内製、外注のメリット・デメリット】
まず、Webサイト制作や運用を内製する際のメリットとデメリットをご紹介します。
外注するとコストがかかるので自社で内製したいという場合、メリットとデメリットをきちんと比較しましょう。
内製のメリット・デメリットは?更新の自由度の高さとコスト削減
内製(社内に開発・運用チームを持つ場合)のメリットは、対応がスピーディーであることです。
また、更新ごとの費用が発生しないため、コストを削減することができます。
運用のノウハウを社内で共有できるので、社内技術を向上させることが可能です。
一方、デメリットとしては、人材の育成や採用コストが発生します。Web制作の知識は専門分化しているため、オールマイティーにこなせる人材を採用するとなるとかなりハイレベルになり、相当の費用をかけなければいけません。
社員のテクニカルスキルが不足するケースもあるでしょう。
更新コンテンツを制作する場合でも、SEOを意識した制作は難しいかもしれません。読みやすく、かつSEOを意識した企業ブログを知識がない社員が書くのは大変です。
さらに、Webサイトは日々攻撃にさらされています。トラブルやセキュリティーまで対応できるでしょうか。
結論としては、Web制作会社が自社で制作をするのではない限り、すべてを自社で内製することはハイリスクであると考えられます。
Webサイト運営を内製したときのメリット
MERIT -メリット-
- 対応がスピーディーである
- 更新ごとの費用が発生しないため、コストを削減することができる
- 運用のノウハウを社内で共有できるので、社内技術を向上させることが可能
Webサイト運営を内製したときのデメリット
DEMERIT -デメリット-
- 人材の育成や採用コストが発生。Web制作の知識は専門分化しているため、オールマイティーにこなせる人材を採用するとなるとかなりハイレベルになり、相当の費用をかけなければならない。
- 社員のテクニカルスキルでは補えない場合がある
- 知識がないとSEOを意識した制作が難しい
- トラブルやセキュリティーまで対応までしなければならない
外注のメリット・デメリットは?デザイン性の高さと見えない部分の付加価値
外注のメリットは、品質の高さが保証されていること、そして納期が保証されていることです。
内製の場合は他の業務が忙しく更新が滞ることがあり得ますが、外注の場合は締切を厳守し納期を守ることができます。また、人材の採用、育成コストがかかりません。SEO対策も、専門知識を持っているため効果的に行うことが可能です。
一方で、外注のデメリットは外注費がかかることです。また、更新するまでに外注というワンクッションが入ることで時間がかかってしまう可能性があります。さらに、ノウハウの共有、技術の蓄積を自社内で行うことができません。
確かに外注費はかかりますが、高品質なWebサイトを制作できる、SEOなどの対策も可能である、技術レベルが保証されているという安心さは、費用をかけてでも手に入れる価値があるかもしれません。
Webサイト運営を外注したときのメリット
MERIT -メリット-
- 品質の高さが保証されていること
- 納期が保証されていること
- 人材の採用、育成コストがかからない
- SEOの知識を持っている会社であればSEO対策も効果的に行なえる
Webサイト運営を外注したときのデメリット
DEMERIT -デメリット-
- 外注費がかかる
- 更新するまでに時間がかかる
- ノウハウの共有、技術の蓄積を自社内で行うことができない
制作会社との契約内容における注意点とスムーズな依頼の仕方
制作会社に制作を依頼する場合と違い、運用サポートや保守を依頼する場合に気を付けるべきことをご紹介します。
保守業務を委託せず自社で行うことも不可能ではありませんが、制作後の保守も依頼することでドメインの更新忘れによってサイトが消えてしまうといったトラブルや、修正や更新すべき点を忘れるといったトラブルがなくなります。
業務委託契約を締結する際には、制作会社が何をどこまでサポートしてくれるのか確認しましょう。
以下にチェックリストとポイントを設けましたので、活用してください。
制作会社にお願いするとき確認すること | |
---|---|
保守業務の範囲 | ドメインの代行取得、サーバーの契約を代行してくれるか、また更新方法が分からなくなったときに電話やメールによるサポートがあるか、など |
保守には更新も含まれるか | 保守には更新も含まれるか、月5ページまで追加など、更新ページのしばりがあるか、など |
緊急時の応急対応について | どのような対応があるか |
コンサルティング料の中身 | 何をコンサルティングしてもらうのか?社員向けのセミナー開催などのサービスがあるか、それとも特に内容がないものなのか |
契約書を確認することが、まずは第一です。
また、別紙に仕様書としてまとめられていることもあるため、何の費用か納得できない項目については質問をし、説明を求めてください。
CMSを利用したECサイト、センスの高いサイトの制作方法
必要なのは接客スキル!CMSを使用したECサイトの運用と更新
CMSを使ってECサイトを作る場合に必要なスキルは、接客スキルです。
なぜ高度なプログラミング技術やサイト制作の知識は不要なのか、不思議に思うかもしれませんが、CMSは、そもそもサイト制作に詳しくなくてもコンテンツの追加が容易にできるツールです。そのため、運用していく上で高度な制作技術は不要なのです。
したがって、基礎的なITスキルがあり、サイトを通じたコミュニケーション=接客スキルがあれば、ECサイトの運用は可能です。
CMSを使ってECサイトを運用していく上では、売っているものやキャンペーン、対応の丁寧さなどが評価されるのではないでしょうか。つまり、Webを通じた接客スキルが何よりも大切だといえるのです。
言語や管理能力が必要!ECサイト制作・運営に必要な知識
CMSを使ったECサイトではなく、本格的なデザイン性が高いECサイトを作りたい、決済や顧客の管理などを自社で行いたい場合は、サーバーの構築から、サイトの構築、顧客データ管理や決済システムの導入など必要とされる技術水準が高いため慎重に検討する必要があります。
自社にとって理想的なECサイトを制作したいときは、Web制作会社に外注することをおすすめします。
目標は明確に!ECサイトを成功に導く注意点
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STEP
Webサイトの最終目標を決める 店舗販売ではなくECを主力にするなどの最終的な目標
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STEP
達成の指標(KGI=key Goal Indicator)を決める EC部門の年商〇億円など、大きい目標
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STEP
達成までの運用プロセス、指標を設ける(KPI=Key Performance Indicator) 購入率を△パーセントアップするなど、最終目標を小分割にした目標
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STEP
サイトの制作
ECサイトは作ることがゴールではなく、制作して何がしたいのかが重要です。目標や、目標の達成度合いを測定するための指標をきちんと決めた上でECサイトの制作や運用を行いましょう。
以下の順で決めていきましょう。
最終目標を最初に立て、その途中の指標を数値で決めてから制作をすることでより高い効果を得ることができます。
Web制作会社の運営・更新は目に見えない3つの付加価値がつく
Web制作会社に制作を依頼する場合、単にWebサイトを作ってもらえるだけではありません。
SEO対策・アクセス解析についてコンテンツ・ページスピードの重要性
制作会社がWebサイト運用・更新時の場合
・専門知識が必要なSEO対策
・アクセス解析の分析
・改善施策を行う
このような3つの付加価値が付いてきます。
SEOの内部対策として、昨今ではページ速度を上げることが重要です。
また、2クリック以内で各ページを表示することができるというサイトの設計も大事です。
ついつい階層を増やしてしまい、サイトマップが複雑になってしまうことはありませんか?
制作会社であれば、すっきりとしたURL設計をすることが可能です。また、正しくタグを配置してページを構築できます。
そして何よりも大事なのはコンテンツです。
ページのどの部分にどのコンテンツを入れるのかによって、ユーザービリティは大きく変わっていきます。
また、アクセス解析を行うことができるツールは多数配布されていますが、御社のニーズに合ったものなのでしょうか。
制作会社に依頼すればアクセス解析そのものの設計や、データを用いて施策の改善をすることができます。成功事例、失敗事例などアクセス解析から分かることは多いのです。
BtoBの企業サイトでも、Webサイトで集客することでビジネスチャンスを逃すことなく活用することができます。Web集客に向く業種、その手法について知りたい方は関連記事をご覧ください。
トラブル回避について。システムエラーや法律関係の対応策、回避策
運用上のトラブルについてですが、制作会社はトラブル対応の経験があるため、適切な対応を素早く取ることが可能です。
まずはサーバーのエラー、システムトラブルについてです。
とあるページが表示できない、データが消えてしまったなどのトラブルは実際にあり得ます。
しかし、正しく問題の切り分けができないと解決しないか、復旧までに長い時間がかかることがあります。
ページが表示されないのは、ネットワーク機器の問題なのか、回線のリソースが足りないのか、そもそもプログラムがおかしいのかなどの原因が考えられます。
制作会社では、トラブルを未然に防ぐための対策(アクセスが集中して、サーバーがダウンするかもしれないので回線やネットワーク機器を増強するなど)、問題発生時の原因究明、問題の切り分けができ、早いスピードで対応することも可能です。
次に、著作権など法律上の問題があります。
もちろん、Web上にあったコンテンツを勝手にコピーして使ってはいけませんが、自社のサイトが勝手に使われた場合はどうなるのでしょうか。
また、使われないためにはどうしたらいいのでしょうか。
制作会社は著作権との兼ね合いについての知識があるので、盗用されても正しい対応を行うことができます。
スマホ対策等やWebサイト流行の網羅について。実績に基づいたよりよい施策
最後に、Web制作会社は、レスポンシブデザインや多デバイスへの対応(携帯、スマホ、タブレットなど)が可能です。
さらに、Webサイトのデザイン、仕様には流行があります。現在では、AMPとPWAが人気です。
AMP(Accelerated Mobile Pages)
モバイルページのデータ量を軽く高速化するフレームワークです。GoogleとTwitterが共同開発をしています。
PWA(Progressive Web App)
Googleが取り組んでいるプロジェクトで、Webとアプリのいいとこ取りをした仕組みです。
プッシュ通知やオフラインでコンテンツを利用するなど、従来はアプリでしかできなかったことがWebでもできるようになります。
Webの世界は日に日に進化しており、知識を持たない人が情報についていくのは大変です。
しかし、Web制作会社は、常に最新の専門知識を持っているため、デザインはもちろん細かい仕様まで、時代にあったサイトを作ることができます。
まとめ
まずは、Webサイト更新の重要性の確認。集客をする上で、情報の鮮度を高くすることが大事です。また、リピーターを集めるためにサイトを常に更新することも重要です。
そして内製と外注にはそれぞれのメリット、デメリットがあります。自社に合った方を選ぶ、内製と外注の担当分野を分ける(例えば、毎日のブログ更新は社員が行う、サイトの改修は外注する)などの対策をとりましょう。
CMSを利用したECサイト制作に必要なのは、サイトを通じてお客様とコミュニケーションを図る接客能力です。また、CMSの正しい知識を持つ必要もあります。
単に高いコストがかかるだけではなく、Web制作会社だからこそ、サイトの付加価値を生み出すことができるのです。
ただコストがかかる点だけにフォーカスするのではなく、自社の必要なリソースを見極め、費用対効果を見越して制作会社に依頼するようにしましょう。
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この記事のまとめ
- Webサイト更新はWeb集客においてとても重要である
- 内製と外注のメリット・デメリットを見極めて、外部に依頼することも検討する
- CMSを利用したECサイト制作に必要なのはユーザー目線の接客スキル
- Web制作会社の運営・更新の付加価値を理解して必要な箇所を依頼しよう