コンバージョン率(CVR)改善のためのCRO施策 ホームページのコンバージョン率(CVR)UPのための3ステップ

takemori

デザイナー/コンテンツディレクター takemori

  • 公開日

    2020.03.09

  • 更新日

この記事は22分ほどで読めます

ホームページのコンバージョン率(CVR)UPのための3ステップ

コンバージョン(CV)とは、ユーザーによる商品の購入やサービスの申し込み、お問い合わせといった最終的な成果のこと。コンバージョン率(CVR)とは、ホームページに対するユーザーアクセスのうち、どれくらいがコンバージョン(CV)につながったのかを割合で示した指標です。またコンバージョン率(CVR)の改善や最適化する施策のことをCRO(コンバージョン率最適化[Conversion Rate Optimization])ともいいます。

 

自社でホームページを運用しているものの、なかなかコンバージョン(CV)が取れない、コンバージョン率(CVR)を上げるためにどのような施策を行なえばいいのかわからない、といった場合はこのコンバージョン率(CVR)の改善、もといCRO施策を行なうべきです。

 

扱う商材や業界によって変動はありますが、一般的なホームページの平均コンバージョン率(CVR)はだいたい「2~3%」ほどといわれています。自社ホームページのコンバージョン率(CVR)がこの平均より低いのであれば、まず自社ホームページの現状を把握し、コンバージョン率(CVR)の上昇を阻んでいる要因をあぶり出すことが重要。そして、見えてきた問題点をもとに、改善施策を打っていくべきです。

 

本記事では、自社ホームページの現状把握や課題洗い出しに必要なポイントに加えて、問題点として挙げた仮説から具体的な対策を立てるフェーズについても詳しく解説していきます。コンバージョン率(CVR)を上げるための施策がうまく機能せずに悩んでいるWeb担当者さまは、ぜひ参考にしてみてください。

目次

    コンバージョン率(CVR)改善のために自社でできること

    冒頭でも述べたとおり、コンバージョン率(CVR)を改善するために必要なのは「現状把握」「課題の洗い出し」「改善施策の仮説構築」の3点です。これらは、自社で今すぐにでも取り組むことができます。

    ホームページのコンバージョン率(CVR)が上がらない理由は、ひとつとは限りません。多角的な要素が絡んでくる場合がほとんどなので、コンバージョン率(CVR)を上げるためには、基本的にホームページの改修や総合的なリニューアルが必要な可能性があります。

    制作チームがある企業であれば、自社内で改修やリニューアルをまかなえますが、リソースがない企業は制作会社に依頼することになります。外注となればある程度の費用がかかるわけですから、しっかりとコンバージョン率(CVR)改善という成果に結びつけたいところ。自社で「現状把握」「課題の洗い出し」「改善施策の仮説構築」に取り組んでおくと、改修やリニューアルを優先的に行なうべき部分が可視化されるので、外注先への依頼もスムーズになります。

    【ステップ1:現状把握】現状把握のために必要なポイント6つ

    まずは、自社で取り組むことができる「現状把握」について解説していきます。以下の6つのポイントから、現状のホームページに不足しているものを検証していきましょう。まずはこの6つの内容がうまくできていないのであれば、コンバージョン率(CVR)がどうこうではなく、ホームページ自体に問題がある可能性が高いです。その場合はコンバージョン率(CVR)改善も含めたリニューアルを検討した方がよいかもしれません。

    ・ホームページのブランディングができているか
    ・SEO対策は適切に行なえているか
    ・使いやすさ(UI)/楽しさ(UX)を提供できているか
    ・ビジュアルにはすぐれたデザイン性を取り込めているか
    ・マルチデバイス対応はしているか
    ・コンテンツ内容はユーザーが欲しているものを載せているか

    ホームページのブランディングができているか

    マーケティングの基本、ブランディング。企業や商品をどのように見られたいか、どの業界内でどの位置で販促を行なうかなど、ユーザーが得るそのもののイメージを定着させる活動のことを指します。

    高級志向であるのか、安価で親しみやすいのかなど、同じ業界においてもターゲティングしたい層によってブランディングのアプローチ方法は変わってきます。ホームページにおけるブランディングは主に、企業ロゴやサイトカラー、サイトのデザイン(ビジュアル)によって形成されます。これにより、顧客ロイヤリティの向上や知名度アップを図ることが可能です。

    また、ブランディングができれば価格競争に巻き込まれることなく、自社のブランド力で集客ができたり売上を確保できたりするため、コンバージョン率(CVR)の増加も見込めるでしょう。

    自社ホームページの「現状把握」の第一歩は、訪れるユーザーに対してきちんとしたブランディングができているかどうかの確認から始めてみてください。

    SEO対策は適切に行なえているか

    自社ホームページを運用するうえで必須なのが、検索エンジンの検索結果で上位表示をはかるために行なうSEO対策です。

    取り組むべきSEO対策はいくつかありますが、ホームページのコンバージョン率(CVR)が上がらずに悩んでいるのであれば、サイトスピードやクローラビリティなどに着目してみましょう。

    サイトスピードとは、その名のとおりページが表示される速度のこと。一般的には、ページ読み込みから表示までの時間が3秒を超えると、ユーザーのコンバージョン(CV)が低下して直帰率(=ファーストビューだけで離脱した割合)が上がるといわれています。サイトスピードが遅いと検索順位が低下する危険性があり、実際にGoogleが2018年にアルゴリズムを更新した際には、サイトスピードが検索順位に影響を及ぼす可能性を示唆しています。自社のホームページにアクセスしたときに3秒以上のタイムラグがある場合は、表示の高速化を行なったほうがよいでしょう。

    <サイトスピードの確認はこちらから>
    PageSpeed Insights

    クローラビリティとは、検索エンジンのクローラー(=インターネット上の情報を集めるロボット)がホームページ内を巡回しやすいようにすること。ホームページが検索エンジンの検索結果に表示されるためには、ホームページの存在をクローラーに認識させる必要があります。クローラビリティが低いとクローラーにホームページを見つけてもらえず、検索結果にも反映されにくくなります。検索結果に出てこなければ、ホームページがユーザーの目に留まる機会も減るので、コンバージョン(CV)を期待することもできなくなります。

    自社ホームページにおけるSEO対策の不備が、コンバージョン率(CVR)の伸び悩みにつながっている可能性は十分にあり得るのです。

    使いやすさ(UI)/楽しさ(UX)を提供できているか

    アクセスユーザーをコンバージョン(CV)へとつなげるためには、ホームページの使いやすさ(UI)を向上させる必要があります。

    前述したように、サイトスピードが遅いと、ユーザーのコンバージョン(CV)が低下して直帰率が高くなることがわかっています。ユーザーを逃がさないためにも、ホームページの使いやすさや楽しさ(UI/UX)はしっかり確保したいところです。

    使いやすさ(UI)が考慮されたホームページは、当然ながらユーザーにもやさしい設計となっているはず。ファーストビューに企業ロゴやページ全体の雰囲気を伝えるメインビジュアル、ページ内の主要リンクなどが含まれているか。アイコンは操作内容や結果を一目でわかるようなものになっているか。専門用語を多用せずになじみのある言葉を使っているか。こういった観点から、いま一度自社のホームページの内容を精査してみましょう。

    また、自社のホームページがユーザーに独自の楽しさ(UX)を提供できているのかといった観点にも注目しておくべきです。モノやサービスがあふれかえっている昨今は、使いやすい“だけ”ではユーザーを満足させることはできません。ユーザーに「また使いたい」「何度でも訪れたい」と思ってもらえるようなホームページになっているかどうか、サービスやコンテンツ内容を見直しましょう。

    ビジュアルにはすぐれたデザイン性を取り込めているか

    グラフィックデザインの美しさも、ホームページの「現状把握」をするうえで意識しておくべき要素のひとつです。

    アメリカのスタンフォード大学が「人はなにによってホームページの信頼性を判断するか」という実験を実施したところ、実験参加者のおよそ半分(46.1%)はレイアウトやタイポグラフィ(=デザインにおける活字の構成や表現)、フォントサイズや色使いなどのビジュアルデザインを基準にホームページの信頼性を判断していたといいます。

    多くの人は実際に書店に行って本を購入するとき、まずは表紙が目に止まるかどうかでその本を手に取るか否かを判断するのではないでしょうか。タイトルやその文字の可読性、そして中のページを読んだときの文字の大きさや見出しの色など、無意識のうちにデザインについても考慮しているはずです。

    Webサイトでも同じことが起こります。まず企業のサイトを訪問したときに、そのサイトがなんのサイトであるのか、またページを移動したときに理解しやすいデザインになっているかなどを無意識のうちに判断しているのです。

    使いやすさ(UI)や楽しさ(UX)を追求するのも大切ですが、どれだけ有益な情報や商品を載せていても、伝わらないことにははじまりません。そのため、ユーザーに興味を持ってもらえるデザインを施すことも重要なのです。

    マルチデバイス対応はしているか

    マルチデバイス対応とは、パソコンやスマートフォン、タブレットといった異なるデバイスからでも、インターネット上のサービスやコンテンツ内容が同じように利用できる環境のこと。

    自社ホームページがマルチデバイスに対応していない場合、コンバージョン率(CVR)が上がらない原因になってしまっている可能性があります。

    現代社会で、ユーザーの使うデバイスは多様化しています。あるページをスマートフォンで見ようとしたとき、そのページがパソコンサイズだったために画面上で縮小表示されて見づらくなってしまい、ページから離脱した経験がある方も多いのではないでしょうか。こういったケースで、ユーザーはストレスを感じることが多く、直帰率の上昇につながるのです。

    昨今のスマートフォンやタブレットの普及度合いを考えると、とくに自社ホームページのスマートデバイスへの対応は必須だといえるでしょう。

    コンテンツ内容はユーザーが欲しているものを載せているか

    ユーザーの多くは、なにかしらの課題を解決したいと思ってインターネット上で検索をかけています。自社のホームページは、そういったユーザーが欲しいと感じている情報を的確に提供できているでしょうか。

    仮に、Webサイトを作りたいと思い、Web制作会社の利用を検討しているユーザーがいたとします。そのユーザーはいくつかのWeb制作会社のサイトを見ますが、あるひとつのサイトで費用が気になったため、料金を知りたいと思いました。しかし、どこを探しても料金ページが見当たらない。結果、欲している料金ページが見当たらないことを面倒に感じた多くのユーザーは、そのWeb制作会社の利用検討をやめて離脱してしまうでしょう。

    同じように料金の記載が1箇所にまとまっておらず、各サービスのページごとに確認しにいかなければいけなかったり、載っていたけど自分のほしいプランの料金が載っていなかった、わからなかった、さらにサイトのどこに行けば自分の欲しい情報が手に入るのかがわからない。もしくはどこにもその情報が載っていない場合、多くのユーザーは問い合わせて確認するよりページを離れる選択をするでしょう。これは、ホームページのつくり、いわゆるユーザーニーズを捉えたサイト設計ができていないために起こります。

    商品を見たユーザーで購買意欲が高いユーザーが行きたいと思うページは料金の詳細だったり、また検討段階のユーザーが行きたいページは商品の信頼性を訴求できるページだったり、ユーザーによってニーズは異なります。

    自社で提供している商品やサービスはユーザーが求めているものと合致しているはずなのに、それらを紹介しているホームページのコンバージョン率(CVR)がなぜか上がらない。こういった問題を抱えている場合は、ホームページのコンテンツ内容がユーザーのニーズを捉えられていない可能性が考えられます。

    【ステップ2:課題の洗い出し】コンバージョン率(CVR)が低い理由を突き止める

    自社ホームページの「現状把握」を行なって、問題なくホームページを運営できているのであれば、次はコンバージョン率(CVR)が上がらない具体的な課題(原因)を洗い出していきましょう。

    「いくつかひっかかるところはあったけど、そんなにすぐリニューアルの予算が取れない……」という方も、まずは読んでみてできるところから一度試してみてください。

    以下の4つのポイントを軸に仮説を立てていくと、スムーズに原因を究明できます。

    ・ターゲットが定まっていないのではないか
    ・入力フォームが使いづらいのではないか
    ・ユーザーが迷うようなデザインやサイト設計になっているのではないか
    ・ユーザーが理解しにくい専門用語を使っているのではないか

    それぞれ解説していきます。

    ターゲットが定まっていないのではないか

    自社のホームページは、明確にターゲットを定めたうえで制作されているでしょうか。ホームページの内容が「誰」に向けたものなのか曖昧だと、ユーザーに対して正しい訴求を行なうことができずにコンバージョン率(CVR)の低下を招く恐れがあります。

    逆に、誰に見てほしいのか、誰に利用してもらいたいのかをしっかり考えられていれば、その明確化したターゲットが好みそうな内容にホームページを近付けていくことができます。たとえば、年収1000万円の40代男性がターゲットのサイトに淡いピンクや水色を使っても、きっと好まれませんよね。その場合、年収1000万円の時点で「高級志向」なターゲット像が見込まれます。さらに男性がターゲットなのでモノトーンを基調にし、ところどころにゴールドをちりばめて、かっこよさやスタイリッシュさも表現すれば、そのサイトが年収1000万円の40代男性に相応しいことをアピールできるでしょう。内容についても「高級志向」なターゲットに対して安価を訴求する必要はあまりないので、小さく掲載しても問題はないでしょう。

    一方で、安さが自慢のサービスであれば、ターゲットは「サービスの価格を重視している人」ということになるでしょう。その場合は「価格」を訴求したいので料金は大きく載せて目立つようにしたり、カラーも比較的カラフルに目立つようにする、ボタンは大きく押しやすくするなど、先ほどの年収1000万円の40代男性へのアピール方法とは真逆のスタイルとなります。このように、定めるターゲットによってサイトの内容は大きく変わるのです。

    いずれにしても、ホームページの内容をカスタマイズするためには、ターゲットをしっかりと定める必要があるということを押さえておきましょう。

    入力フォームが使いづらいのではないか

    商品の直接購入やサービスへの申し込み、お問い合わせなどの玄関口としても機能する入力フォームが使いづらいというのは、コンバージョン率(CVR)向上を狙ううえでは致命的です。必須の入力事項がわかりづらかったり、エラー表示が頻発したり、押し間違いやすいボタン配置になっていたりといった入力フォームの不備は、せっかくホームページを訪れてくれたユーザーにストレスを与え、コンバージョン(CV)への到達を阻んでしまう可能性があります。

    入力フォームの出来はコンバージョン率(CVR)に大きな影響を与えるので、妥協せずに改善を図りたいポイントです。

    ユーザーが迷うようなデザインやサイト設計になっているのではないか

    UI設計が疎かで使いにくく、訪問したユーザーを迷わせてしまうようなホームページでは、コンバージョン(CV)を望むことは難しいでしょう。お問い合わせをコンバージョン(CV)設定としていたときに、お問い合わせフォームへのボタンがどこにあるかがわからなければ、そのユーザーは問い合わせを諦めてサイトを離脱してしまう可能性が高いです。

    自社のホームページをユーザー目線で見たときに、操作方法がよくわからない作りになっている、必要な情報が一目でどこにあるか判断しにくいといった感想を抱くのであれば、使いやすさ(UI)やサイト設計の問題がコンバージョン率(CVR)低下の原因になっているかもしれません。

    ユーザーが理解しにくい専門用語を使っているのではないか

    ユーザーがホームページを離脱してしまう理由のひとつとして「専門用語ばかり使われていて、内容が理解できない」というものがあります。自社のホームページは、ユーザーが理解しにくい専門用語を羅列していないでしょうか。

    ホームページのコンバージョン率(CVR)を上げるためには、自社商品やサービスの魅力をいかにユーザーへと伝えるかがカギとなります。この「伝える」という作業をするうえで、理解できない専門用語の羅列は大きなマイナス材料です。あくまでユーザー目線に立って、ホームページの内容が伝わりやすいものになっているかどうか見直してみましょう。

    【ステップ3:改善施策】コンバージョン率(CVR)改善施策を考え実行

    「現状把握」「課題の洗い出し」まで終わったら、次は「改善施策」を行なっていきましょう。

    以下の4つのポイントをもとに洗い出した課題に対しての具体的な施策を考え、コンバージョン率(CVR)向上につなげていきます。

    ・PV数(流入)を増加させる
    ・入力フォームの最適化(EFO)を図る
    ・サイト設計を見直す
    ・ユーザー目線でコンテンツを書き換え、専門用語を使わない

    順を追って解説していきます。

    PV数(流入)を増加させる

    ホームページのコンバージョン率(CVR)を上げるための抜本的な施策のひとつは、PV数(流入)を増加させることです。分母(=見込み客)を増やし、分子(購買などのアクションを期待できる客)の増加を狙うのです。

    PV数(流入)増加のための方法として、最近よく耳にするのがコンテンツSEOです。コンテンツSEOとは、ユーザーの検索意図に沿って質の高いコンテンツを継続的に発信することで、検索結果画面の広告枠を除いた部分からの流入であるオーガニック検索によってユーザーを呼び込む施策です。オウンドメディア運用もそのひとつです。

    3C(Customer=顧客・市場、Competitor=競合、Company=自社)とも呼ばれる3つの要素から市場環境を分析する初期調査、検索キーワードの絞り込み、記事などの良質なコンテンツ作成、効果測定からのリライトなど、行なうべきことはたくさんあります。決して即効性のある施策ではありませんが、中長期的に見れば自社ホームページで安定的にユーザー訪問が見込めるようになり、コンバージョン率(CVR)向上を達成することもできるでしょう。

    また、特定の媒体(メディア)の広告枠に掲載されるバナー広告(=純広告)、動画広告、媒体に違和感なく溶け込むように配信されるネイティブ広告、広告と関連のあるキーワードで検索をかけたときに表示されるリスティング広告といった各種広告から、ユーザーを自社ホームページに流入させる手法もあります。この場合、それぞれの広告の特性を理解して、自社に合ったものを選ぶ必要があります。

    入力フォームの最適化(EFO)を図る

    入力フォームが使いづらいのではないかで解説したように、訪問ユーザーをコンバージョン(CV)に導く玄関口である入力フォームは、使用感などを十分に考慮する必要があります。そのために行なうのが、入力フォームの最適化(EFO)です。

    入力フォームの最適化(EFO)とは、入力フォームをユーザーが入力しやすい仕様にすること。具体的には、入力項目を絞って必要最低限の数にしたり、必須項目を「必須」表示にしてわかりやすくしたり、フォーム入力中のエラー表示を実装して途中段階で入力の誤りに気がつけるようにするなどの施策があります。

    そもそも、入力フォームの対応はユーザーにとって労力を費やすものであり、敷居が高い部分です。ユーザーの負担を少しでも減らすことが、結果としてコンバージョン率(CVR)向上につながるのです。

    サイト設計を見直す

    自社ホームページが使いにくい設計になっているのであれば、サイト設計の抜本的な見直しが必要かもしれません。

    コンテンツ内容はユーザーが欲しているものを載せているかでも記載した通り、ユーザーが欲しているところにそのコンテンツへの導線がなければ、基本的には離脱してしまうと考えましょう。そうならないためにも、どの部分でなにがユーザーに必要とされているのかを理解することが大切です。

    たとえば、料金ページ以外にも料金掲載ページがあったり、お問い合わせフォーム以外に、セミナー参加や見積もり作成依頼などの別のフォームがあったりすると、初訪問のユーザーは迷い、使いづらさを感じ、離脱につながってしまうのでコンバージョン率(CVR)は上がりません。一度行ったページに迷わずユーザーが戻れるかが重要です。

    そのため、サイト設計はコンバージョン(CV)に非常にかかわる項目です。
    サイト設計の良し悪しは、ユーザーが迷子にならずに目的の場所にたどりつけるかどうか。訪問ユーザーをコンバージョン(CV)につなげるかページ離脱させてしまうかの重要なポイントなので、ユーザー目線に立った使いやすいサイト設計を目指しましょう。

    ユーザー目線でコンテンツを書き換え、専門用語を使わない

    自社ホームページにユーザー目線が足りていないと判断したのであれば、掲載されているコンテンツを適宜書き換えていきましょう。

    SEO対策の観点からも「ユーザーの満足度が高いかどうか」という点は重要です。ユーザーの利益を第一に考えられていて、わかりやすく使いやすいホームページは、自ずと検索エンジンからの評価も高くなります。検索エンジンから評価されれば、ホームページが検索結果の上位に表示されるようになり、ユーザーの流入も見込めます。ユーザーが多く訪れれば、それだけコンバージョン率(CVR)が上がる可能性も高まるのです。

    またSEOを度外視したとしても、結局のところユーザーは自分がわからないページに留まることはないと思ってください。留まることがなければ、サービスや商品に対する理解も深まらず、やはりコンバージョン率(CVR)は上がっていきません。

    ユーザー目線を取り入れて作られたホームページは、結果的に多くのユーザーを呼び込むことができるというロジックを押さえておきましょう。

    CRO施策を実行し、データを見ながらPDCAを回していく

    「改善の仮説構築」を行なってCRO施策を実行した後、課題の洗い出しに必要な数値の計測ができるGoogleアナリティクスなどのデータを分析しながらさらなる改善策につなげていくのも大切なプロセスです。

    施策の純度を上げていくためには、PDCAサイクルを回していくとよいでしょう。Plan(計画を立て)→Do(計画を実行し)→Check(実行した計画を評価し)→Action(問題点を改善する)というサイクルを繰り返し、問題点をあぶり出しては潰していくようにするのです。

    ただ、Googleアナリティクスなどから取得したデータの分析にもある程度のノウハウが必要です。各種設定やコンバージョン(CV)やセッション数、PV数(ページビュー数)などの各用語の理解も必要となります。

    コンバージョン率(CVR)改善を専門家に相談したほうがいい理由

    ここまで、自社で取り組むことができるホームページの「現状把握」「課題の洗い出し」「改善の仮説構築」の3点について解説してきました。しかし、前述のGoogleアナリティクスの分析やそれを元にしたCRO施策の実行など、やることは山積みでありながら、もし上司にその知識がない場合はこの現状を理解してもらうのはそれだけでも大変な作業となります。

    そのため、可能であれば本気でコンバージョン率(CVR)改善を図りたいのであれば、CRO施策の対応ができるホームページ制作会社などの専門家に相談するのがベターです。

    専門家に相談したほうがいい理由は、以下のとおりです。

    ·コンバージョン率(CVR)の改善はノウハウがないと難易度が高い
    ·担当者だけでは裁量が大きすぎる

    コンバージョン率(CVR)の改善はノウハウがないと難易度が高い

    これまでの解説内容からも、ホームページのコンバージョン率(CVR)改善には多角的な判断が必要だということがわかります。コンバージョン率(CVR)が上がらない理由は複数ある場合がほとんどで「これだけピンポイントでやっておけば、コンバージョン率(CVR)が劇的に改善する」といった魔法のような施策は存在しないのです。

    さらに、コンバージョン率(CVR)改善のための施策には専門的なノウハウが必要になってきます。自社にそういったノウハウが蓄積されていれば、外注をせずに社内対応でまかなうこともできますが、大概は知識も経験もないのにWeb担当となり、なにから手をつけていけばいいのかわからない……といったケースが多いのではないでしょうか。
    また、SEOはWebページのある一箇所をいじったことによりサイト全体の評価が上がったり下がったりすることもあり、Webマーケティングの施策は多角的·多面的·立体的視点や観点、考え方が必要となります。
    「社内でコンバージョン率(CVR)改善に取り組んでみたものの成果が上がらず、時間と労力だけが無駄になった……」というような事態に陥らないように、早い段階で一度専門家に相談してみましょう。シスコムでも無料で相談を受け付けているので、お気軽にお問い合わせください。

    担当者だけでは裁量が大きすぎる

    自社ホームページのコンバージョン率(CVR)改善は、一人または少人数の担当者に背負わせるには荷が重すぎるテーマです。

    ホームページのコンバージョン率(CVR)改善に「多角的な判断」が必要になるということは、さまざまな立場の人や部署を巻き込んでいかなければならないということ。それぞれの調整を各部署にお願いするとしても、それをまとめる担当者の裁量が大きくなりすぎて的確な判断ができなくなってしまいます。

    また前述の通り、一箇所をいじることでサイト全体の評価が変わるなど、知識がなければ対応しきれない場面が多々出てきます。その際、専門知識もなく任されたために一所懸命こなしていたのに、成果が出ないことを担当だからといって責任を負わされるのはあまりにも酷です。
    たしかに、社内で一貫してコンバージョン率(CVR)改善の施策に取り組むことができればコスト面を低く抑えられるでしょう。しかし、ノウハウもないままに行なった施策でコンバージョン率(CVR)が改善されなければ、結果的に投入した人的コストと時間を無駄にしてしまいます。

    担当者の負担を軽くするためにも、そして確実に成果を上げるためにも、専門家の力を借りるのは有効な手段なのです。

    大幅な改善が必要な場合はサイト全体のリニューアルを検討する

    自社ホームページの「現状把握」を行なった際に、大幅な改善が必要だということが判明した場合は、サイト全体のリニューアルを検討しましょう。
    【ステップ1:現状把握】現状把握のために必要なポイント6つの内容でできていない部分が多く、致命的である場合も、サイトのリニューアルとなれば一挙にテコ入れができるため大変有用です。

    CTA(=ユーザー行動を喚起するためのテキストや画像、ボタンなど)設置やページ配色の切り替えなどの、場合によっては自社でも対応できるコンバージョン率(CVR)改善施策に取り組みつつ、サイトスピードの改善、クローラビリティの向上、JavaScript(外部リソース)の読み込みの最適化など、専門家でなければ対応が難しい施策の外部依頼も検討していきます。もし、現状でマルチデバイス対応もできていないようであれば、すべてのCRO施策を一括で専門家にお願いしてしまうのがおすすめです。

    現状把握、課題の洗い出し、改善実行、現状把握…でコンバージョン率(CVR)改善を!

    自社ホームページのコンバージョン率(CVR)が上がらない場合は、まずホームページの問題点を把握することが重要。そのうえで、コンバージョン率(CVR)が低い理由を課題として洗い出し、仮説に対するCRO施策を考えるというステップを踏んでいきましょう。

    小規模な改善施策のみで済むのであれば自社の制作チームを活用する、改善箇所が多岐にわたるのであれば外部の専門家に依頼するなど、状況に応じて実行先を選択してみてください。ホームページ制作会社に依頼する際には、自社ホームページの問題点を明確に提示したうえで、改善案を出してほしい旨を伝えましょう。

    シスコムでは無料のホームページ診断も行なっています。自社のホームページに課題がありそうだが、なにを改善すればいいのかわからなくてお悩みの方はぜひご活用ください。

    takemori

    この記事を書いた人 デザイナー/コンテンツディレクター takemori

    バーの副店長、編集プロダクションでライターを経験後、思い立ってデザイナーに。好きなものはらーめんと猫で、猫3匹と暮らしている。シスコム入社後はおもにWebデザインを担当。現在はライター経験を生かしてSEOを猛勉強。いまではシスコムで一番のSEO知識を持つ。好きな日本語フォントは『A1明朝』と『A1ゴシック』。好きな英語フォントは『DIN』とWebで使える『Montserrat』。

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