SEOに強いサイト構造になっていますか? アクセスユーザー、ページ流入数を増やす方法
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公開日
2022.11.30
- 更新日
この記事は14分ほどで読めます
Webサイトでアクセス数を増やす最適な方法をご存じですか?
世の中にはWebサイトが星の数ほどあるかと思います。あなたがもしサイト運営に関わることになり、アクセス数を増やしてほしいと要望があった時にまず何をしますか?
サイトを総合的に確認しながら、
・サイト訪問者にとってメリットがあるサイトか客観的に見る。
・サイト訪問者が使いやすい構造になっているか確認する。
・訪問者がどのページに興味を持っているかサイト分析をする。
などなど色々な意見が出てくるでしょう。
どれも正解なのです。
その上でベストなWebサイト構造にするための設計、さらにはフォルダ内部で複数フォルダやファイルが枝分かれする階層構造である「ディレクトリ構造」を元にWebサイト自体を見直していけばコンテンツ自体がユーザーにとって価値が膨らみ、アクセス数が増えていくことにもつながるでしょう。本記事ではアクセスしてくれるユーザーに向けての価値提供が、今よりさらに効果が高まるようなサイト構造について説明していきます。
目次
検索エンジンで上位表示されるWebサイトは情報設計も緻密
アクセス数を増やす上で欠かせないSEO対策は、検索エンジンのシェアの大半を獲得しているGoogle検索エンジン向けに対策することがベストなのです。Google社は自社サイトで「ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。」と公表しています。
引用:Google が掲げる 10 の事実
リンク先:https://about.google/philosophy/
それは、検索エンジンから評価されるWebサイトはユーザーファーストであるべきということが言えます。アクセスしてくれるユーザーにとって有益な情報がたくさん載っており、さらに内部ページ同士のリンクも整理されているということは情報がみやすく、使いやすいサイトとして評価されます。ユーザーにとってメリットも多いので、自然とお気に入りサイトに追加してもらえたり、ファンになってくれたりしやすくなります。
SEOで効果的なWebサイトはディレクトリ構造が鍵
ユーザーにとって使いやすいWebサイトを作ることはSEO対策の基本です。その上でサイト内のディレクトリ構造がわかりやすいと言うことは、全世界のサイトを巡回している検索エンジンのクローラーにとっても、とても親切であると言えます。クローラーとは検索エンジンがWebサイトの情報を収集するために自動巡回させるプログラムのことを言います。現在クローラーは優先順位を付けながら、Webサイトのページリンクを効率よく巡回しています。
検索エンジンに親切なディレクトリ構造でない場合、より多くのページに対してクローラーを誘導することができません。クローラーを誘導できないということはページを読み取れず、SEO評価が付かないと言うことにもなりかねないのです。
現在評価されやすいディレクトリ構造の例として、第1階層にトップページ、第2階層には複数カテゴリに分類されたディレクトリ、第3階層に各カテゴリの詳細ページを配置する構成が評価されやすいと言われています。大→中→小とコンテンツをディレクトリ構造で分類したツリー構造のイメージです。
SEO効果を高めていく上でもディレクトリ構造を意識したWebサイトを目指していきましょう。
SEOで評価される良質なコンテンツ E-E-A-T
ユーザーに有益な情報を届ける上で、Googleは良質なコンテンツとして3つの要素、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trustworthiness(信頼性)が含まれたWebサイトの評価を高めてきました。それぞれ単語スペルの頭文字からとった言葉として「E-A-T」(イーエーティー)と呼ばれています。
各ジャンルの専門家や専門家レベルの人がコンテンツを作成することで、専門性や権威性が高まります。または、作成したコンテンツを国家機関・公的機関・大学などその分野の専門家などに監修依頼をしたり、調査結果や具体的な数値を参照元や引用元から明示したりすれば、信頼性の高いコンテンツにしていくことができます。
2022年12月、この情報の品質評価に experience(経験)を追加して「E-E-A-T(またはDouble-E-A-T)」とすることが発表されました。製品やサービスの実体験に基づいた「経験」が盛り込まれることで、より人に役立つ情報となり高く評価されることにつながります。
E-E-A-Tは、4つの要素をそれぞれ個別対策するのではなく、包括的に網羅することが重要です。
検索結果にも影響してくる SERPs
Googleはここ数年、SERPs(Search Engine Result Pages,サープス)と言う検索結果ページを強化しています。仕様変更やアップデートを頻繁に行っており、Google社として「SERPsの完成度を高めてユーザーに優しく、わかりやすい検索結果ページにできる」と言うことを考えている証でしょう。
その中で今後さらに検索結果ページに反映されやすくなるために、以下の5つの項目などを意識してコンテンツ設計をしていくことが求められます。
(1)強調スニペット
強調スニペットとは検索画面「例:SEOとは?」等の質問する検索ワードを入力した際、検索結果画面の上部に回答となる情報を強調して表示するしくみのことです。ユーザーが情報を見つけやすいと判断されたページが自動で設定されるため、良質でわかりやすいコンテンツであることが求められます。
ゼロクリックサーチ現象
検索結果ページに強調スニペットとして表示されるようになったため、ユーザーが検索エンジンで「例:東京 天気」等の検索キーワードを使って検索を行なった際に検索結果ページの上部部分だけで疑問が解消され、そのページやその配下の検索上位コンテンツへのリンクがクリックされない「ゼロクリックサーチ」と呼ばれる現象が起きています。ページに誘導できないデメリットと捉えられますが、より詳細な情報を探している感度の高いユーザーがクリックするようになるので「ユーザー側のメリット」を考えてページの質を高めていくことが重要になります。
(2)リッチリザルト
検索結果に、よりわかりやすいQ&Aや画像情報なども表示されるようにできるのがリッチリザルトです。ページ内の情報を検索エンジンに伝えやすくすることで、FAQやHow to形式の候補、後述するパンくずリストを検索結果に追加可能です。
これを利用するにはgoogleが提供している特殊なタグで記述された「構造化データ」でコンテンツ制作をする必要があります。
(3)ローカルパック
ローカルパックとは、地域の影響を受けるキーワード(ローカルキーワード)や「地域名+業種」などで検索した時、地図とともに検索画面最上部に表示される3つの検索結果です。ここの表示情報はGoogleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)に登録されている店舗情報(ビジネスリスティング)になります。
(4)画像検索
画像を使った検索は以前からあるのですが、カメラで被写体を写すと被写体に関する情報が表示されるサービスなどさまざまな形で画像検索が利用されるようになり、進化し続けています。
地域名+飲食店などで検索した際は、検索結果にメニュー写真とGoogleMap上の評価が表示され、よりクリックされやすいものになります。ページの内容に合致した適切に図解されたわかりやすい画像と評価された場合も「画像」タブの検索結果に表示されるようになります。
(5)音声検索
最近は街で「OK Google 〇〇ってなに?」「Hey Siri 〇〇までどのくらい?」など、音声検索で検索している人も増えてきていますよね。スマートフォン以外にも、スマートスピーカーも普及しているため、音声検索は今後さらに普及していくでしょう。
音声検索の結果に強調スニペットで表示されたページ内容があれば、音声でページ名も読み上げられるので、音声検索活用が進んでいる海外ではかなり重要視されているようです。
SEO対策に有効なサイト構造の5つのポイント
ここからはSEO対策には必須である、サイトマップと具体的に実施すべき「サイト構造の5つのポイント」をお話していきます。
まずは、サイトマップを準備
サイトマップの基本
まずSEO対策に有効なサイト構造の5つのポイントを挙げていく前に、サイトマップを用意していく必要があります。
サイトマップはサイト訪問した人や検索エンジンのクローラーにそのWebサイトにどのようなページが存在するかを案内役として、正確に伝えるためのページやファイルです。これを作成していないとサイト訪問者が欲しい情報に到達ができなかったり、検索エンジンにページを見つけてもらえなかったりする可能性があります。
作成することで「ユーザビリティの向上」と「クローラビリティ(※1)の向上」につながり、さらにはサイト運営者が全体の構造を把握しやすくなり、重複ページや必要なページの漏れも発見しやすくなるメリットがあります。
※1:クローラビリティとは、クローラーがサイト内を巡回(クロール)しやすいようにすることを言います。
サイトマップの作成方法
主にサイトマップの種類は2つあり「HTMLサイトマップ」と「XMLサイトマップ」が挙がります。
▼HTMLサイトマップ ・・・ページ閲覧ユーザー向け
HTMLサイトマップはカテゴリ分類されたWebページとして、サイト訪問者がどのページからでも利用できるよう用意します。
カテゴリ分けから、下記のように階層を割り当てていきます。
・第一階層…「トップページ」
・第二階層…トップページから1階層下のページ
「分類したカテゴリ名」または「カテゴリに属さない単独のコンテンツ」
・第三階層以降…トップページから2階層下のページ
「カテゴリに属するそれぞれのコンテンツ」
ポイントは階層を深くしすぎないことです。使い勝手の良いサイトにするにはトップページから3クリック以内でたどり着くのが理想です。
▼XMLサイトマップ ・・・検索エンジンのクローラー向け
XMLサイトマップで有益なコンテンツの存在をクローラーに伝え、クローラビリティを向上させます。手動でコードを書くには知識が必要なためXMLサイトマップは自動作成ツールを使って作成しましょう。
おすすめのツールは、無料でも利用できる「sitemap.xml Editor」になります。
参照:http://www.sitemapxml.jp/
ポイント1:リンク階層は浅く
リンク階層は、Webサイトのトップページから何回のクリックでそのページに辿り着けるかを指しています。WEBサイトのトップページからクリック1回で辿れるページは2階層、クリックが2回で辿り着くページは3階層です。
Google自体はWEB上のページが「どれだけサイトの中で上のリンク階層にあるか?」を重要指標としてとらえています。どんなに良いコンテンツでも、トップページから5回もクリックしないとそのページに到達できないのであれば、重要ではないという判断がされます。リンク階層を浅くすることはSEO対策での大切な要素の一つに該当します。
ポイント2:URLを簡潔に
以前はURLの中に検索キーワードをいくつもいれることが、SEO対策にもなっていましたが今は“No”です。なぜならユーザーにとって有益ではないからです。
現在は「ユーザーにとって有益なサイトであるか」を一番に考えるGoogleのジャッジ精度が増しています。
表現が不自然だったり、日本語URLにすることで長いURLになる場合は、ユーザーにとって不利益な印象を与えてしまいます。そのためURLはできるだけシンプルに英語表記にして、ワードとワードを繋ぐには「site-production」の様に「‐(ハイフン)」で繋ぎましょう。そして何よりもページの内容にあっている英語表現にしましょう。
ポイント3:ディレクトリ階層を明確に
サイト構造は、わかりやすさがなにより大事です。
ディレクトリ(階層)を情報カテゴリごとに分類することで、ユーザー(訪問者)が欲しい情報に辿り着きやすくなります。それはユーザー(訪問者)にとって何より有益です。例えば仮にカテゴリで「サイト構造」「SEO対策」の2つがあったとします。
それぞれのカテゴリで、
例:サイト構造 → https://abcede.com/category/site-structure/
例:SEO対策 → https://abcede.com/category/seo-measures/
と言った感じで内容に沿ってディレクトリ階層を分類することでわかりやすくなり、さらにGoogleの評価にもつながっていきます。
これら階層と内容が矛盾しないように、わかりやすい構造でサイトマップを作成すると良いでしょう。逆にサイトマップが無いということは、目次のない本のようなもので、ユーザー(訪問者)にとって非常に不親切かと思います。せっかく本を読もうとしてくれた人が、離脱してしまいかねません。
適切なサイトマップを用意することで、検索エンジンに評価され、サイトに訪問してくれたユーザーがサイト内にどんな情報があるのかを目次で明示することで、サイトに訪問してくれたユーザーがサイト内でも迷いにくくなります。
ポイント4:パンくずリストでわかりやすく
Webサイトでユーザーが現在どの位置にいるかを示すナビゲーションが、パンくずリストです。パンくずリストが設置してあることで、ユーザーはどのページからも各階層へ直接移動できるためユーザビリティが向上します。ユーザーにサイトのディレクトリ構造から現在地をわかりやすく伝える手段として、パンくずリストの設置は効果的です。
さらに検索エンジンのクローラー巡回にも利用されるため、クローラビリティを向上させる点でもメリットがあります。Googleなどの検索エンジンの検索結果でも、パンくずリストは表示されます。検索結果一覧からサイト内の関連するコンテンツを探しやすくなります。結果、そのサイトを持つカテゴリ内のコンテンツをサイト訪問者が回遊しやすくなり、アクセス数も伸ばすことが可能になります。
主なパンくずリストとして3種類あげられます。
1、位置型パンくずリスト
Webサイトで最も採用されているタイプです。静的であり、パンくずリストは変化しません。ユーザーがWebサイト上の現在地を表して、特徴として前にアクセスしたページに戻ることもできます。
2、属性型パンくずリスト
このパンくずリストは検索フィルタのようにユーザー操作によって動的に変化します。
ユーザーニーズや目的に合わせてリストが変化し、Webサイト上のどの属性に当てはまるかを表します。ユーザーが商品を簡単に見つけるために必要なカラー、サイズなど、用途ごとに探しやすさが求められるECサイトなどで属性型パンくずリストが採用されることがあります。
3、パス型パンくずリスト
3種類の中で少ないタイプになります。Webサイトのユーザーの現在地を表すわけでなく経由してきたもののリストです。「履歴型のパンくずリスト」とも呼ばれています。
ポイント5:内部リンクで高まるSEO効果
同一のWebサイト内でページ間を結ぶリンクを内部リンクと言います。各ディレクトリ階層には必ず内部リンクが存在し、パンくずリストも各階層とリンクされています。関連性が高いページ間同士を内部リンクさせるとディレクトリ構造の最適化につながり、SEO対策としても効果的です。内部リンクさせることで高まるSEO効果3点も挙げていきます。
1、クローラビリティの向上
そもそもクローリング(検索エンジンプログラムの巡回)されなければ、検索結果に表示されません。適切に内部リンクを作成し、クローラーが巡回しやすいサイトに変えることでクローラーに存在を知ってもらえます。サイト内の重要なページや上位表示させたいページに対して、巡回が増えるようにクローラーを誘導するような設計の内部リンクを目指しましょう。
2、ユーザーの利便性が向上
内部リンクはユーザーがサイト内を回遊して情報を収集するための重要な導線です。その内部リンクをページ内で最適化することで、ユーザーが情報を探しやすく、サイトに長く回遊してもらえることになります。使いやすいWebサイトとなり、ユーザー満足度が向上するとサイト訪問頻度や滞在時間も高まります。さらにお気に入りサイトとして継続的に利用されることで安定的なサイト流入にもつながります。
3、ページ同士の関連性を高める
検索エンジンはページの評価基準として、外部のサイトから自分のサイトへ向けられるリンクである被リンクの質が挙がります。より関連性の高いページから多くの被リンクを得ていることが高く評価される基準なのです。内部リンク、外部リンク共に当てはまります。関連性の低いページ間でのリンクは、検索エンジンによって否定的に評価される場合があると言われています。関連性の高いページ同士を内部リンクで繋ぐことで、検索エンジンによるSEO評価を高めていきましょう。
ユーザーファーストなサイト構造設計にするのが大切
Googleは検索エンジンのアルゴリズムをアップデートするときも、ユーザーファーストである考えを常に持っているということが伺えます。またユーザーにとって使い勝手の良いサイト、すなわちディレクトリ構造にすることで自然にSEO対策になると考えています。
もしあなたがディレクトリ構造の設計などに悩んだ際は「Webサイトのターゲットユーザーにとって、どのようなサイト構造だと使いやすいのか?」と言う観点で検討してみてください。
参考記事:SEOとは?/SEOタイムズ
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