よくわかるWeb広告 Web広告の種類・仕組み・費用相場などをわかりやすく解説
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集客手法としてWeb広告を用いる企業が増えてきましたが、種類が多すぎてどれを選ぶべきか悩んでいるWeb担当者の方もいるのではないでしょうか。実際にWeb広告は種類によって目的が異なるため、高いパフォーマンスを発揮するためには、適切なものを選ぶ必要があります。
本記事ではWeb担当者の方に向けて、Web広告の種類や仕組み、それぞれの特徴について解説します。また合わせて費用相場に関してもお話しするため、予算も含めてWeb広告選びの参考にしてみてください。
目次
Web広告とはWeb上に掲載される広告のこと
Web広告とは、Webのあらゆる媒体で掲載される広告の総称を指します。例えば、Webサイト上のバナー広告や、検索エンジンの検索結果に表示されるリスティング広告などがあります。以下、Web広告の仕組みや媒体について見ていきましょう。
Web広告の仕組み
Web広告は、以下の5STEPで運用する仕組みとなっています。
STEP1. データ収集・分析 |
ユーザーのオンライン行動や属性データを集めて、興味やニーズを分析する。データの例として、訪れたWebサイトや検索した商品情報などが挙げられる。 |
---|---|
STEP2. ターゲット設定 |
特定の年齢層、性別、地域、趣味などの属性を持つユーザーをターゲットとして設定する。ターゲット設定により、関連性の高いユーザーにのみ広告が表示される。 |
STEP3. 広告のパーソナライズ |
収集したデータに基づき、ユーザーごとにカスタマイズした広告を作成する。 |
STEP4. 広告配信 |
検索エンジンやソーシャルメディアなど、ターゲットとなるユーザーが利用頻度が高いプラットフォームで配信する。 |
STEP5. 効果測定と最適化 |
広告の効果は、クリック数や閲覧時間などの指標を通じて測定され、これらのデータを参考に今後の広告戦略の調整や最適化を実施する。 |
Web広告は、このような流れで運用して、効果の最大化を目指します。
Web広告に使える媒体
Web広告を出稿できるおもな媒体は、以下のとおりです。
・検索結果画面
・Webサイトやアプリの広告枠
・YouTube
・SNS
・ポータルサイト
・ニュースサイト
・アフィリエイターのブログ
・電子メール
・インターネットラジオ
・広告配信ネットワーク
・音楽配信サイト
使える媒体の種類が多く、それぞれ効果的な用途が異なるため、Web広告出稿の際は媒体選びも重要なポイントです。
Web広告の5つのメリット
Web広告には、マス広告にはないメリットが5つあります。
MERIT -メリット-
- 配信先を細かくターゲティングできる
- データによる効果測定がしやすい
- マス広告よりも安価で少ない費用から始めやすい
- SEOやマス広告と比べて短期間で効果が出やすい
- 広告出稿期間内でもキーワードや設定を変更できる
1.配信先を細かくターゲティングできる
Web広告では、配信先を細かく設定できるため、特定のターゲットに直接広告を届けることが可能です。例えば、ユーザーの以下のような情報を使ってターゲティングできます。
・年齢
・性別
・地域
・趣味
・興味関心
・検索キーワード
・訪れたWebサイト
例えば「スポーツが好きな30代男性」や「化粧品を探している20代女性」というように、細かくターゲットを設定できます。
またWeb広告は、従来のマス広告と異なり、ユーザーの属性や行動履歴に応じて広告の表示・非表示を切り替えることが可能です。特にSNS広告は、ユーザーの詳細な情報に基づく高精度なターゲティングを得意としています。
Web広告は、細かなターゲティングより無駄な広告配信を減らせるため、高い費用対効果が期待できます。
2.データによる効果測定がしやすい
Web広告は、データに基づく効果測定のしやすさも魅力の一つです。従来の広告とは異なり、閲覧数やクリック数などの具体的なデータまで分析ツールで詳細に調べられます。そして、分析結果をもとに広告の課題を特定し、より効果的な施策を実施できるのです。
3.マス広告よりも安価で少ない費用から始めやすい
Web広告は、広告費の合計額や単価などの上限設定が可能です。予算に合わせた広告出稿ができるため、マス広告と比較すると、コストを抑えた広告出稿がしやすいです。
またWeb広告は、課金方式も多様です。例えば「クリック課金」や「インプレッション課金」など、成果に応じて費用が決まる方式もあります。そのため、広告を掲載するだけで高額の費用が発生するマス広告と比べて、初期費用だけではなくトータルの広告費も抑えやすい傾向があります。
4.SEOやマス広告と比べて短期間で効果が出やすい
Web広告は、SEOやマス広告よりも短期間で効果が出やすい点もメリットです。特にリスティング広告やアフィリエイト広告は、具体的なニーズを持つ顕在層をターゲットにしているため、出稿後すぐに効果が出やすい傾向があります。
5.広告出稿期間内でもキーワードや設定を変更できる
テレビCMや新聞広告のようなマス広告は、一度作成・公開した広告を途中で変更することは困難であるのに対して、Web広告は出稿期間中でもキーワードや広告設定を柔軟に変更できます。出稿しているキーワードが効果を発揮しない場合、他のキーワードにすぐ変更することが可能です。広告文やデザインも、効果測定の結果が悪ければ迅速に改善できるため、Web広告は柔軟性が高いといえます。
Web広告の3つのデメリット
Web広告には5つのメリットがある一方で、3つのデメリットもあるため、必ず把握してから導入を検討しましょう。
DEMERIT -デメリット-
- 運用と分析の難易度が高め
- 分析やレポート作成の負担が重くなりやすい
- 競合が多いキーワードほどクリック単価が高額になりやすい
1.運用と分析の難易度が高め
Web広告の運用は、柔軟性とデータ分析しやすさが魅力である反面、一定の専門知識と技術が必要とされます。適切な運用戦略を立てるためには、広告の種類や媒体ごとに異なる特性を理解が欠かせません。
また、Web広告の効果測定を実施するためには、多くのデータを分析したうえで適切な仮説を立てられなければなりません。すぐにできるようになるのは難しいため、Web広告の運用初心者が担当する場合は、ある程度長期間の経験を積む必要があります。
このような理由により、Web広告は運用と分析の難易度は高いといえます。仮に外部の広告代理店に運用を委託する場合でも、基本的な用語や概念を理解しておく必要があるため、学習は欠かせません。
2.分析やレポート作成の負担が重くなりやすい
Web広告は、分析やレポート作成の作業負担が重くなりがちです。リアルタイムで効果測定できる分、常に更新される多くのデータを扱う必要があるためです。効果測定の結果次第で、広告の設定や予算配分を調整しなければならないため、分析やレポート作成の回数が増えるのはやむを得ないでしょう。
3.競合が多いキーワードほどクリック単価が高額になりやすい
Web広告は、競合が多いキーワードではクリック単価が高くなりがちな点もデメリットです。リスティング広告は低コストで始められるものの、人気キーワードには多くの競合が存在し、それに伴いクリック単価が上昇します。特に競争が激しい業界では、Web広告費が予想外に高くなるリスクがあります。
Web広告の種類一覧と特徴
Web広告の種類と特徴について見ていきましょう。
広告の種類 | 特徴 |
---|---|
ディスプレイ広告 | ・Webサイトやアプリの広告枠に表示される ・バナーや動画を使って視覚的に訴求する ・バナー広告とも呼ばれる |
リスティング広告 | ・インターネット上での検索キーワードにもとづいて表示される ・「検索連動型広告」とも呼ばれる |
ネイティブ広告 | ・コンテンツと広告を自然な形で融合させた広告 ・インフィード型広告やレコメンドウィジェット型などがある |
純広告 | ・自社のターゲットに近いユーザーが閲覧する特定の媒体で配信される |
アフィリエイト広告 | ・アフィリエイター(媒体主)によってブログやSNSアカウントに設置される ・「成果報酬型広告」とも呼ばれる |
リワード広告 | ・動画視聴やアプリインストールなどの特定のアクションに対して報酬が発生する広告 ・ユーザーにも特典が与えられる |
記事広告 | ・第三者の目線で商材やサービスの魅力をまとめた記事をWebメディアに掲載するタイプの広告 ・タイアップ広告やPR記事とも呼ばれる |
メール広告 | ・電子メールでユーザーに配信される ・テキスト形式とHTML形式がある |
動画広告 | ・動画を用いて配信する広告 ・掲載先の媒体や費用は目的により異なる |
SNS広告 | ・Facebook、X、Instagramなどのプラットフォームに配信される |
デジタル音声広告 | ・インターネットラジオや音楽配信サービスで配信される ・「オーディオ・アド」とも呼ばれる |
上記のように、Web広告には11もの種類があり、特徴もそれぞれ大きく異なります。自社にとって適切な種類を選ぶためには、各広告に対する理解が欠かせません。
Web広告の種類ごとのメリット・デメリット
Web広告は、種類ごとに異なる特徴を持つため、メリットやデメリットも様々です。
ディスプレイ広告
参考:Yahoo! JAPAN
MERIT -メリット-
- 画像や動画を使えるため、ユーザーの注意を引きやすく、商品やサービスの魅力を直感的に伝えられる
- 潜在層にも効果的にリーチしやすい(特に即決購入が期待できる商品の場合)
- 地域、年齢、性別、過去のウェブ閲覧履歴などに基づいた細かいターゲティングが可能
DEMERIT -デメリット-
- 過度な広告表示によりユーザーに不快感を与えてしまう、ブロックされるリスクがある
- クリック数や視聴率だけでは実際の購買行動につながっているかの判断が難しい
ディスプレイ広告は、視覚的情報でサービスを強く訴求できる点や、ターゲティング精度の高さなどが魅力です。一方で、ユーザーの反感を買わない適度な配信や、効果測定の精度を高めるための工夫が必要です。
リスティング広告
参考:Google検索
MERIT -メリット-
- ユーザーが具体的なニーズを持って検索するため、関心の高い顕在層に直接アプローチしやすい
- 最低出稿額が設定されていないため、低予算からでも広告を始めやすい
- SEO対策に比べて、出稿後すぐに検索結果の上位に表示されるため、短期間での集客が期待できる
- 広告がクリックされた時のみ費用が発生するため、無駄な広告費用を抑えやすい
DEMERIT -デメリット-
- 潜在層や無関心層へのアプローチが難しい
- 人気のキーワードは競合が多く、クリック単価が高くなりがちで、表示回数が減る可能性がある
リスティング広告は、特に「今すぐ客」に効果的な手段で、見込み客に刺さるキーワード選定が重要なポイントです。ただし、競合の強いキーワードほど、思うような成果を出せない可能性が高いでしょう。
リターゲティング広告
MERIT -メリット-
- 既にサイトを訪れたことがあるユーザーに対して広告を表示するため、無関心なユーザーよりもコンバージョン率が高い
- 既に知っているサイトからの広告を見るため、新しい広告よりも親しみを感じやすい
DEMERIT -デメリット-
- 同じ広告が繰り返し表示されることで、ユーザーにしつこいと感じさせるリスクがある
- ユーザーが監視されているように感じ、ネガティブな印象を持つこともある
リターゲティング広告は、特に購入や登録を検討しているがまだ決断していないユーザーに効果的です。しかし、広告の表示頻度や内容には注意しましょう。
ネイティブ広告
MERIT -メリット-
- 広告が記事の一部のように見えるため、ユーザーが広告に対して感じる違和感が少ない
- 過度な広告表示によるストレスをユーザーに感じさせにくい
- 記事としての魅力を持つため、通常の広告に興味を示さない層にも効果的にアプローチできる
DEMERIT -デメリット-
- 「記事なのか広告なのか」が判別しにくいことがあり、ユーザーを混乱させる可能性がある
- コンテンツに溶け込むようなデザインやキャッチコピーの作成には、高いクリエイティブ力と労力が必要
ネイティブ広告は、ユーザーにストレスを与えず、自然なかたちで訴求しやすいです。一方で、広告としてわかりやすさとのバランスを取る必要があります。
純広告
参考:Yahoo! JAPAN
MERIT -メリット-
- 大手メディアに広告を掲載することで、幅広い層へ認知拡大できる
- 掲載期間や表示回数があらかじめ決まっているため、リスティング広告などに比べて運用の手間がかからない
DEMERIT -デメリット-
- アクセス数の多い大手ポータルサイトでは、広告費が数百万円に及ぶこともある
- 広告内容は原則途中で変更できない
- 効果が出なくても費用がかかる
純広告は、特に商品やサービスの露出拡大やブランディングを目的として利用され、潜在層から無関心層まで幅広い顧客層に露出することができます。しかし、高い費用と調整の難しさを考慮する必要があります。
アフィリエイト広告
MERIT -メリット-
- コンバージョンが発生した時のみ報酬を支払うため、費用対効果が高い
- 潜在層や無関心層へまでアプローチでき、認知拡大効果を期待できる
DEMERIT -デメリット-
- 自社の広告が意図しないサイトに掲載されると、ブランドイメージが悪化するリスクがある
- リスティング広告などに比べて成果を得るまで時間がかかることがある
- 広告の運用は基本的にアフィリエイターに任されるため、商品・サービスのイメージとプロモーションがずれる可能性もある
アフィリエイト広告は、適切に運用すれば高い費用対効果を狙えますが、広告内容のコントロールやアフィリエイターとの関係構築に注意が必要です。特に、ブランドイメージを大切にする商品やサービスの場合は、慎重な運用と管理が求められます。
リワード広告
MERIT -メリット-
- 成果が発生した時のみ費用がかかるため効果測定しやすい
- 短期間での認知度向上できる
- 特にアプリ会社がユーザー数を増やすために効果的
DEMERIT -デメリット-
- コンバージョンしたユーザーの定着率が低い傾向にある
- 広告の配信回数が多すぎるとユーザーに不快感を与えるリスクがある
リワード広告は、短期間での認知度向上や特定のターゲットへのアプローチに有効です。しかし、ユーザーの継続率を上げるためには工夫が求められます。
記事広告
MERIT -メリット-
- ネイティブ広告と同様、ユーザーに広告だと感じさせにくい
- コンテンツの面白さで興味を引きやすい
- 他の広告手法では反応が得られない潜在層や無関心層にもリーチしやすい
DEMERIT -デメリット-
- 記事の制作費用が含まれるため、他の広告手法に比べて費用が高くなることがある
- 記事を制作するまでに時間がかかり、掲載から効果を得るまでにも時間が必要
記事広告は、ユーザーの興味を引くような独特のアプローチをしやすい点が強みです。一方で、制作と効果の発揮には時間とコストがかかる点を考慮する必要があります。
メール広告
MERIT -メリット-
- 入稿から配信までの期間が短く、急なキャンペーンやセールにも対応しやすい
- 既に接点のある顧客に配信されるため、ターゲティングが正確で費用対効果が高い
- メール内に掲載された広告は、メールが消されない限りいつでも見られる可能性がある
DEMERIT -デメリット-
- メールが開封されなければ広告も見られないため、効果を得るのが難しい
- 迷惑メールとみなされるリスクがあり、メールが開封されない可能性もある
メール広告は、すでに商材を知っている顧客や購入経験のある人に効果的です。ただし、開封率や迷惑メール振り分けなどの課題があります。
動画広告
MERIT -メリット-
- 情報量が多くユーザーのイメージに残りやすい(ForresterResearchの研究によると、1分間の動画は約180万語のテキストに相当することが判明している)
- 企業の姿勢やストーリーを表現でき、無関心層や潜在層への認知拡大に適している
- 共感を呼びファンを増やすことができ、SNSでの2次的拡散も期待できる
DEMERIT -デメリット-
- 動画制作には専門的なノウハウと費用がかかる
- 興味がないユーザーにはすぐにスキップされやすい
動画広告は、視覚的魅力と情報量の多さで効果を得やすいことが強みです。一方で、制作コストやスキップされるリスクを考慮する必要があります。
SNS広告
MERIT -メリット-
- リスティングやディスプレイ広告に比べ、ユーザーに受け入れられやすい
- ユーザーの行動にもとづく精度の高いターゲティングが可能
- 高い拡散性で多くの人の目に触れやすく、潜在層へのアプローチやブランディングに効果的
DEMERIT -デメリット-
- 年代層やライフスタイルによって異なるSNSを選択する必要がある
- タイムライン上での情報の多さから、魅力的なコンテンツでなければ埋もれやすい
- 他の広告と比べると炎上リスクが高め
SNS広告は、適切なターゲティングと魅力的なコンテンツを提供することで、高い効果が期待できます。しかし、炎上を避けるためにも、内容に対する配慮は特に重要です。
デジタル音声広告
MERIT -メリット-
- 動画広告と異なり、広告がスキップされにくく、リスナーに嫌がられる度合いが低い
- 耳からの情報は記憶に残りやすく、商品やサービスの認知拡大に効果的
DEMERIT -デメリット-
- 音声メディア自体が成長過程にあり、ユーザー数が限られているため、広告のリーチが限定的
- 効果測定が難しい
デジタル音声広告は、情報の刷り込み効果の高さが強みです。とはいえ、まだ発展途上のメディアであるため、リーチや効果測定には課題があります。デジタル音声広告のひとつである「ラジオ集客」の詳細は下記の記事で解説しております。
おすすめ記事
Web広告の費用について
続いて、Web広告の費用の課金方式や相場、予算の決め方について解説します。
費用の課金方式
課金方式 | 説明 | おもな広告形態 |
---|---|---|
クリック課金(CPC) | 広告のクリックに対して発生する | リスティング広告、ディスプレイ広告の一部、リターゲティング広告の一部、SNS広告の一部 |
インプレッション課金(CPM) | 広告の表示回数に応じて発生する | ディスプレイ広告の一部、リターゲティング広告の一部、SNS広告の一部、デジタル音声広告 |
エンゲージメント課金(CPE) | クリック、シェア、フォローなどのユーザー行動に対して発生する | ディスプレイ広告の一部、SNS広告の一部 |
視聴課金(CPV) | 動画などの視聴に対して発生する | 動画広告 |
成果報酬課金(CPA) | 資料ダウンロードや商品購入、アプリインストールなどのユーザー行動に対して発生する | アフィリエイト広告、リワード広告 |
掲載期間保証型課金(CPD) | 一定期間の広告掲載を保証する課金方式 | 純広告 |
配信数型課金 | 配信先の数によって料金が変動する方式 | メール広告 |
ページビュー保証型 | 保証されたページビュー数が達成された際に発生する | 記事広告 |
広告の種類を選ぶ際は、費用の課金方式も参考にしてみてください。
種類ごとの費用相場
広告形態 | 費用 |
---|---|
リスティング広告 | 数十円~数千円/1クリック |
ディスプレイ広告 | 数十円~数百円/1000インプレッション |
純広告 | 数千円~数百万円/月 |
アフィリエイト広告 | 10円~数千円/1クリック |
リターゲティング広告 | 数十円/1クリック~ |
SNS広告 | 1円~数百円/1アクション |
ネイティブ広告 | 20円~80円/1クリック |
記事広告 | 1,000,000円~/2万PV |
リワード広告 | アプリ1インストールにつき100円~ |
動画広告 | スキップ可能なインストリーム広告:10円~数百円/1視聴 |
デジタル音声広告 | 500円~3000円/1,000インプレッション |
メール広告 | 10円~数十円/1通 |
上記は目安であるため、実際の金額は必ず掲載先に確認しましょう。
予算の決め方
Web広告の予算を決める際、重要なのはKGI(ゴール)とKPI(指標)を数値で設定することです。この2つを決めたら、次は目標CPA(顧客獲得単価)を設定し、予算を決めましょう。(CPA:Cost Per Action/Cost Per Acquisitionの略)
予算決定の際には、以下のポイントが重要です。
撤退ラインの設定 | ・広告効果が不調な場合に広告を停止するタイミング ・目的は予算をすべて使い切ることではなく最低限の費用で成果を出すこと |
---|---|
増額基準の確認 | ・広告効果がよい場合どの程度まで広告費を増やせるかを事前に決める ・よい状態で配信を最大限伸ばすためにも重要 |
初月の予算配分 | ・初月から予算を使いすぎない ・無謀な目標設定による効果不足を避ける |
Web広告は、配信データの分析と改善を繰り返すことで成果が拡大していきます。短期的な成果に囚われず、中長期的な計画を立てて予算を決定することが重要です。
CPA(顧客獲得単価)が上がりすぎた時の対策
CPA(顧客獲得単価)が高騰してしまった際は、主に以下2つのいずれか、もしくは両方の施策を講じましょう。
CPC(クリック単価)を下げる |
|
---|---|
CVR(コンバージョン率)を上げる |
|
効果測定により、CPCとCVRどちらにより大きな問題があるのか把握し、優先して講じるべき施策を決めます。リソースに余裕があれば、両方に着手してもよいでしょう。
なお、LPOの手順は以下のとおりです。
STEP1. 課題の抽出 |
Googleアナリティクスなどのツールを使用して、ランディングページの問題点を特定する。 |
---|---|
STEP2. 仮説の立案 |
課題に対してなぜその問題が発生しているのか仮説を立てる。 具体例 ・ファーストビューの離脱率が高い:ページの読み込み速度が遅い、キャッチコピーがユーザーの期待と異なるなど ・CVRが低い場合:広告とコンテンツ内容の不一致など |
STEP3. 改善施策の実行と検証 |
A/Bテストなどを用いて、改善施策の効果を検証する。 |
CPA(顧客獲得単価)が上がりすぎてしまったら、上記の施策を試してみてください。
ケースごとにおすすめなWeb広告の種類
初期費用を抑えたい場合
コストパフォーマンスを重視したい場合は、以下2つの広告がおすすめです。
リスティング広告 | 実際に興味を持ったユーザーがクリックした場合のみ費用がかかるため、初期費用を抑えやすい。また、予算設定が自由にできるため、少ない予算からでも始められる。 |
---|---|
ネイティブ広告 | 比較的低い単価でクリックを獲得できることが多い。 |
コストパフォーマンスを重視したい場合
コストパフォーマンスを重視したい場合は、以下3つの広告がおすすめです。
リターゲティング広告 | 一度サイトを訪れており、商品やサービスに興味を持っている可能性が高いユーザーに絞って広告を出せるため成約につながりやすい。 |
---|---|
アフィリエイト広告 | 広告を見て実際に商品を購入したり、サービスに申し込んだりした場合のみ費用がかかるため、コストパフォーマンスが高い。 |
ディスプレイ広告 | ターゲティング精度が高く無駄打ちになりにくい。 |
なるべく手間をかけたくない場合
なるべく手間をかけたくない場合は純広告がおすすめです。なぜなら、純広告は媒体ごとに広告の掲載期間や表示回数があらかじめ決まっているためです。また、一度広告を掲載すれば、その後は基本的に何もする必要がありません。
成約よりも認知獲得を優先したい場合
成約よりも認知獲得を優先したい場合は、以下5つの広告がおすすめです。
記事広告 | 広告というよりは情報提供の形をとるため、読者に抵抗感なく認知してもらいやすい。 |
---|---|
SNS広告 | 友達の投稿と同じように自然に広告が目に入り、商品やサービスの認知が広がりやすく、拡散機能によるリーチ拡大も期待できる。 |
動画広告 | 視聴者の記憶に残りやすく、商品やブランドの認知度を高めるのに効果的。 |
リワード広告 | ユーザーは報酬を目的に広告を見るため、積極的に認知してもらいやすい。 |
デジタル音声広告 | ながら聞きでも情報が刷り込まれやすい。 |
Web広告の運用はシスコムにお任せください
Web広告運用には、ターゲティングのしやすさや始めやすさなど、マス広告にはないメリットがあります。一方でWeb広告運用には、運用難易度の高さや業務負担の大きさなどのデメリットもあるため、両方を比較したうえで導入を検討する必要があります。
またWeb広告には多くの種類があり、それぞれ適性が異なるため、各広告に関する知識をつけることもWeb担当者には欠かせない役割です。費用も広告ごとに大きく変わってくるため、社内での承認を得るためにも、予算に合わせて広告を選ばなければなりません。
お困りであれば、ぜひシスコムにご相談ください。貴社にとって適切なWeb広告を選定したうえで、広告運用までワンストップで代行することも可能です。特に、人的リソースに不安のある企業様にとっては、広告運用業務を外注するメリットは大きいでしょう。
この記事のまとめ
- Web広告とはWeb上に掲載される広告のこと
- Web広告運用の仕組みは「データ収集・分析」から「効果測定と最適化」までの5STEPで成り立っている
- Web広告にはターゲティング精度の高さなど5つのメリットがある
- Web広告には運用の難しさなどの3つのデメリットもある
- Web広告にはおもに11種類に分けられ、それぞれ強みや課金方式などが異なる
- Web広告の予算はCPA(顧客獲得単価)をもとに決定し、CPAが上がりすぎたら2つの方法で下げる
- ニーズごとにおすすめの広告の種類が変わる