Web集客の効果を高める4つの手法と注意点まで BtoB企業が取り組むべきコンテンツマーケティング
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BtoB取引におけるWebマーケティングでは、どのようなマーケティング戦略を取ればいいのか悩んでいる方も多いでしょう。もともとWebマーケティングは、BtoC取引で行う傾向が強く、BtoBにおいては重視されていない傾向にありました。
しかし現在ではWebマーケティング、その中でも特にコンテンツマーケティングにおいて、注目を集めています。
そこで本記事では、BtoB企業においてコンテンツマーケティングを行うメリット、具体的な導入手法や各種注意点について解説します。これから実践していこうと考えている担当者の方は必見の内容です。
目次
マーケティングと営業の違い
マーケティングの話をする前に、営業とマーケティングの違いについて考えていきましょう。両者はしばしば混合されますが、それぞれ明確な違いがあります。正しい理解をした上で進めていく必要があります。
まずマーケティングと営業を”仕事”という観点から見たときに下記のように表されます。
マーケティング | 商品やサービスを売るための仕組みづくり |
---|---|
営業 | 顧客に商品を売る行為 |
商品やサービスを購入してくれる顧客に対して行われる点は同じですが、マーケティングは潜在的な顧客を想定し、ターゲティングした上で戦略を立てます。その上でどのように売れる仕組みを作るのかが仕事。一方の営業は、基本的には目の前のお客様に対して販売活動を行います。
定義的な意味でいえば、マーケティング活動の中に営業活動が含まれるイメージです。
また、マーケティングでは顧客の需要を考え、あるいは創り出し、対象の顧客に売れる商品やサービスを作っていきます。このタイミングでは、実際に売って利益にはなっていません。営業担当が商品やサービスの特徴や魅力を十分に伝えるための商談を行い、成約することで、初めて会社の利益となります。
このように両者は相互関係にあり、どちらが欠けても十分な結果を出すことは難しいと言えます。
コンテンツマーケティングとは
では、本題であるコンテンツマーケティングについて解説していきます。
コンテンツマーケティングをひと言でいうと、ユーザーにとって価値のあるコンテンツを制作・発信し、見込み客を育成することで、最終的に購買、あるいは自社のファンとして定着させるマーケティング手法のこと。コンテンツマーケティングは、「価値あるコンテンツの作成」「見込み客の育成」「ファンとして定着させる」という3つの点が重要となります。
従来のように、目の前のお客さまに販売促進するのではなく、将来の顧客になるだろうユーザーをコンテンツによって育て上げていくことが、コンテンツマーケティングの最大の特徴です。何らかの手法やツールを意味するのではなく、「サイトへの流入→ユーザーの育成→成約→リピーター化」という一連の流れ(考え方)を含めて、コンテンツマーケティングと呼びます。
コンテンツマーケティングの主な手法
コンテンツマーケティングには、大きく分けて4つの手法があります。自社の商品やサービスに合わせて、適切なコンテンツを選ぶことが重要です。
1つ目は「エデュケーショナル型」。ユーザーの疑問に答えていく中で商品やサービスの説明をし、間接的に売り込んでいきます。
2つ目は「コンテンツSEO」です。検索エンジンで上位検索させることを重要視します。この手法が大多数を占めます。
3つ目は「ネイティブ広告型」。従来の広告にコンテンツマーケティング要素を取り入れたもので、FacebookやTwitterなどのSNSを活用して記事に似た広告を出します。
最後に4つ目は「面白いコンテンツ型」です。ユーザーが面白いと感じるコンテンツを提供することで集客につなげる手法です。
コンテンツマーケティングをBtoBで展開する6つのメリット
コンテンツマーケティングはBtoBにおいても大きな効果を発揮します。BtoB企業において、コンテンツマーケティングを行う具体的なメリットは以下の通り。
MERIT -メリット-
- コンテンツが資産となる
- 初期コストをほとんどかけずに始められる
- 業界内での地位が確立しやすくなる
- 営業担当が接触できない地域や部門にも容易に接触できる
- 顧客が検討する前の段階で認知してもらえる
- 顧客との関係性が向上する
下記でそれぞれ見ていきましょう。
コンテンツが資産となる
最初の利点として、コンテンツが長期的な資産になる点が挙げられます。例えばリスティング広告やバナー広告などの各種広告は、広告を出稿すれば一定の効果は得られますが、止めてしまえば効果はなくなります。
一方で良質なコンテンツを制作し公開すれば、検索順位で上位を取れたり、他サイトから紹介されたりと、集客の可能性が広がります。広告と違い、長いスパンで効果が得られることから、資産になるメリットがあります。
初期コストをほとんどかけずに始められる
初期コストが掛からない点もメリット。前述の広告は必ず費用がかかりますが、コンテンツマーケティングは制作費のみで始められます。特に予算が少ないスタート時では、大きなメリットとなるでしょう。
業界内での地位が確立しやすくなる
自社が扱う商品やサービスについてネット上でコンテンツを提供し続けると、コンテンツが次第に増えていき、「〇〇なら〇〇社」というように地位が得られるようになります。
小さい分野でも特定の地位が得られれば、ブランディングにもなり、販売活動が容易になります。
営業担当が接触できない地域や部門にも容易に接触できる
ネット上に公開することで、さまざまな人に接触できることもメリット。例えば東京の会社が中国地方や九州地方、四国地方などに幅広くアプローチすることは、距離的にも人脈的にも非常に困難でしょう。
しかしコンテンツをネット上に公開すれば、自社のサイトを見てくれた人全員が顧客になりえます。コンテンツを見てもらうことで、一定の理解を得た上で話が進む点もあります。
顧客が検討する前の段階で認知してもらえる
インターネットが普及している現代において、多くの人は何か問題があれば検索エンジンで検索をかけます。そのうえで、自社が抱える問題を解決してくれるであろう企業に声をかけるはずです。
検索エンジンで自社コンテンツを見つけてもらえれば、検討フェーズに入る前に認知してもらうことが可能。認知されることは非常に難しいだけに、大きなメリットとなりえます。
顧客との関係性が向上する
良質なコンテンツを提供し続けることで、顧客の悩みを解決したり、役に立ったりすることができます。徐々に信用が積み重なっていき、リピーターになってもらえやすくなるでしょう。
コンテンツマーケティングの注意点
最後に、コンテンツマーケティングを行う上での注意点を紹介します。注意点は下記の通り。
・十分に準備をしてから始める
・コンテンツの押し売りはやめる
・SEOを意識して設計する
・定期的にコンテンツを提供する
それぞれ解説します。
十分に準備をしてから始める
十分な準備をせずにスタートしても望む結果は出ないかもしれません。コンテンツマーケティングは、ユーザーに有益な情報を与えることが大前提。ユーザーが求めていないコンテンツだったり、サイト設計が使いにくかったりすると、サイトから離脱される可能性が高くなります。
サイト自体に問題がある場合は内部修正し、コンテンツに問題がある場合は、ユーザーがどのような情報を求めているかリサーチして取り掛かりましょう。
コンテンツの押し売りはやめる
自社の商品やサービスをアピールするだけではコンテンツマーケティングではありません。多くの売上が欲しいがために、自分よがりのコンテンツを提供していては期待する効果を得られる可能性は下がってしまいます。
ユーザーがどのような目的でサイトに辿り着いたのか考え、それに応じたコンテンツを制作する必要があります。あくまでユーザーファーストの視点にたち、運用するようにしましょう。
SEOを意識してコンテンツ制作する
サイトへの集客方法はさまざまな方法がありますが、多くを占めるものとしてSEOによる検索流入があります。自分のこだわりを出すことも重要ですが、サイトに来てもらえなければ、こだわりや魅力を伝えることはできません。SEOにも気を配った運営が重要です。
定期的にコンテンツを提供する
見込み客を育成したり、リピーター化したりするためには、コンテンツを定期的・継続的に更新することは不可欠。何ヶ月も更新がないサイトは、運営がされていないと思われて信用されにくくなります。
まとめ
BtoBでもコンテンツマーケティングは注目されています。上記で紹介したメリット以外にも、各社それぞれで新たな発見があるかもしれません。初期コストが低く、導入のハードルも高くないため、検討してみてはいかがでしょうか。
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